法律と政治

 このサイトの目的の一つは「国内でのトランスジェンダー関連の法改正や政治の動きに注視して、その意味や問題点を伝えていく」ことです。

【法律関連】

日本学術会議提言書への抗議の声

2020年9月24日、日本学術会議から提言書が出されました。

 現行の性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律(通称:GID特例法、2004年施行)は、その名のとおり性同一性障害者のための法律でした。
性別適合手術を終えたGIDの人たちが、社会生活を営むにあたって不都合が生じることのないように、というのが法律の主旨でした。
 しかし今、「GIDの人たちのため」という枠を超えて、「トランスジェンダーのため」ということで、法改正をする動きが活発化しています。
 「『トランス女性』の定義を求めるな」と言いながら、その定義を明確に示せない(示さない)存在のために法律を変えようとしているのです。

提言書PDF

http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-24-t297-4.pdf

概要版

http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/kohyo-24-t297-4-abstract.html?fbclid=IwAR1qf73IajM9EzrW8JSrqokSbOFoWdCLRWKxdi2Uc3a6kX-CX0cq2Sntjfs

この提言書の内容は、GID特例法を廃止し、「トランスジェンダー」のための新しい法律をつくろう、というものです。その問題点を指摘する様々な声がtwitterやブログであがってきました。

【リンク先】

 日本学術会議の提言書については、問題点を指摘する声が上がっています。
この提言書を読み込んで発信なさった方のツイートやブログに、ぜひリンクを貼らせていただきたいと考えています。
 こちらをご覧になった方で掲載をご承諾くださる方は、当サイトtwitterアカウント( @FemaleLibJp )のDM、もしくは当サイトのお問い合わせからリンク許可のご連絡をどうぞ宜しくお願いいたします。

c71さん

提言「性的マイノリティの権利保障をめざして(Ⅱ)―トランスジェンダーの尊厳を保障するための法整備に向けてー」のポイント          

nanaさん

「性別記載変更法(仮称)」の提言公表と新たなフェミニズムサイト立ち上げの動き

 

【政治・社会】

 法改正のみならず、社会のしくみを変えようと、トランスジェンダリズムに基づいてTRA(トランス権利活動家)は多数の政党に働きかけています。
その動きは、こちらのサイトで紹介されているものとまさに同じです。
 各党の若手政治家たちを「トランスジェンダーの権利」という切り口で説得し、若手が党内でその考えを広めていきます。

  日本もこの動きと無関係ではありません。ここ数年の間で、多くの政党が「男女平等」の代わりに「ジェンダー平等」という言葉を使い始めました。これは、女性差別だけでなく性的指向・性自認などあらゆる性差別を撤廃しようという考えに基づく対応だと思われます。
 「ジェンダー」という言葉には、広く認知されている「社会的・文化的性別」という意味から「ジェンダー・アイデンティティ(性自認)」「ジェンダー表現(性表現)」まで、多様な意味と派生語があり、時として「ジェンダー平等」という言葉が何を指しているかが曖昧になってしまうことがあります。一部の政党では綱領に「ジェンダー平等社会をつくる」「性的指向と性自認を理由とする差別をなくす」と書かれているそうですが、その党は「現在は身体の性別で男女に分けられているスポーツや公共のトイレ・更衣室・浴場などにおいて性自認を尊重しないことは差別にあたるのか」という問いに明確に回答できるでしょうか?
「性別」という概念において「身体の性別か、性自認か」という対立が起きており、社会の様々な場面で、両者のうちどちらが優先するのか合意形成がなされていない状態です。

(文章協力:nanaさん)